17歳で老衰死した高校生が語った幸せのあり方

子供の姿のまま老いていく−君は、こんな病気を知っている?

ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群。通称プロジェリアと呼ばれるこの病気は早老症とも言われ、400〜900万人に1人の頻度で発症する難病。

最大の特徴は子供の姿のまま急速に老化が進んだ結果、脳梗塞や心機能に支障をきたし、10代という若さで亡くなってしまうことなんだ。しかも、脳は正常だから身体の老化とのバランスを取ることも難しい。

プロジェリアになる原因は既に解明されていて、染色体に存在するLMNA(ラミンA)という遺伝子の変異だとわかってきたんだ。

そんな稀有な病気にかかっている子供は、幸せな生活を送っているんだろうか。みんな疑問に思う部分だよね。

でも、どうやらそんな考えは思い過ごしみたい。
これからする話を聞いたみんなは、きっと勇気がもらえるはず。

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2014年、プロジェリア症候群とともに生きたサム・バーンズ氏が17歳でその生涯を閉じました。

サムは高校生。入学する前からひとつの夢がありました。
それは、マーチングバンドでスネアドラムを叩くことです。しかし、スネアドラムとそれにつけるハーネスは合わせて18キロ。比べてサムの体重は23キロ。普通であれば、非常に困難な夢で終わってしまいます。

しかし、サムは諦めませんでした。
エンジニアと協力して、軽くてサムでも運びやすいハーネスを作ることに成功します。なんとその重さ3キロ!サムの夢が叶った瞬間でした。

そんなサムが語った幸せになるための哲学は3つ。
自分ができないことを受け入れること。なぜなら、自分ができることもたくさんあるから。

彼は、決してネガティブなことから目をそらしているわけではありません。
サムには出来ないことも多くありますが、夢中になれ順応し、できる方法をみつけることで夢が達成できることを示してくれました。

自分が一緒に居たい人に囲まれていること
サムはいつも素晴らしい家族、友人に囲まれています。彼らと一緒にいると、病気のことを忘れることができ、何にも変えがたい素晴らしい時間を過ごすことができるのです。

前進し続けること
彼はスピーチの中で、ウォルト・ディズニーの言葉を紹介しています。
「ここ(ディズニー)では、あまり長く過去を振り返ることはしません。わたしたちは前進し続け、新しいドアを開き、新しいことをやっていくのです。」と。

何かを目指し、楽しむことは明るい未来への集中をもたらすと同時に、困難を乗り越える力を与えてくれます。そして、気分が優れないときにはそれを受け入れ、エネルギーを無駄にしてしまうことがないように気をつけるのです。

最後にサムはこう言います。
「そして、私はどんな道に進んでも世界を変えられると信じています。
世界を変えようと努力しています。」

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立ち止まって考えるべきなのは、きっと僕たちのほうなんだよね。
サムはしっかりと自分の幸せをみつけていたんだから。

彼のように夢を持って前進し続けることは難しいかもしれない。
でも、それを支えてくれる大切な人がいる限り、わたしたちはサムのように歩き続けられると思うんだ。

ぜひ、紹介した彼からのメッセージを受け止めて、消化してくれたら嬉しいな。

<参照>
家庭の医学豆知識〜The Health College〜
http://illnesscollege.com/?p=1385

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