幸せってなんだろう〜世界でもっとも貧しい大統領のスピーチから考える〜

みなさん、こんにちは。
幸せについて考えるシリーズ。今回は世界でもっとも貧しい大統領が行ったスピーチから考察していこうと思います。

遡ること1992年、人間活動の拡大や技術の革新などにより地球は地球温暖化やオゾン層の破壊など様々な問題を抱えていました。この問題は、最早それぞれの国が個別に対応できる問題ではなく、地球規模での対応が必要だと叫ばれ、ブラジルのリオデジャネイロにて「国連環境開発会議(地球サミット)」が開催されました。

それから20年。前回の地球サミットの内容をフォローしてくために、再びリオデジャネイロで「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」が開かれます。世界中から100名近い首脳や多くの議員、閣僚や企業、市民が参加したこの会議で一際注目を浴びたのが、「世界で最も貧しい大統領」と言われているホセ・ムヒカ大統領。

彼は、南米に位置するウルグアイの当時の大統領です。

なぜ、世界一貧しい大統領と呼ばれていたのか?
それは、資産の8割を寄付し、国民のために捧げていたからに他なりません。

彼は、大統領としてもらっている月額100万円近い報酬についても、そのほとんどを寄付し続け、自身は10万円ほどの報酬と18万円相当の古い車で生活していました。

ホセ・ムヒカ大統領は世界的な会議の中で、参加者に問いかけます。
「果たして、どの国も裕福な国と同じように発展していくことが、私たちが目指しているものなのか?」と。

そして大統領は続けます。
「貧乏な人とは、物を持たない人のことを指すのではなく、無限の欲があって満足できない人のことだ。」と。

社会の発展により私たちは物質的豊かさを手に入れました。しかし、それには満足せず、作り出したものを消費し続けることを繰り返しています。それも大量に。そういった社会モデルこそ問題であり、根本的な部分に目を向けるべきだと訴えかけます。

そして、大統領は最後にこう語ります。
「発展は幸福を阻害するものであってはいけない。発展は人類に幸福をもたらすものでなくてはならない。市場や人間関係、子供を育てること、友達を持つこと、そして必要最低限のものを持つこと。これらをもたらすべき。」だと。

私たちは社会の発展のためではなく、幸せになるために生まれてきました。
そして、その幸福こそが環境の一番大切な要素であるとも、彼は伝えています。

このスピーチは衝撃的であり、SNSで瞬く間に広がっていきました。

私たちは、幸せをお金や物などに変えて考えていませんか?
確かにお金があれば多くのものを買うことができます。
でも、こころの豊かさや家族や友人との絆まで買えるのでしょうか?

毎日を後悔しないように過ごしていくために、物を買い、消費していくだけでは得られないものについて考えてみてはいかがでしょうか?

<参照>
外務省HPから
地球環境 持続可能な開発
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kankyo/sogo/kaihatsu.html

世界で一番貧しい大統領のスピーチ(Amazonから)
http://www.amazon.co.jp/世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ-くさば-よしみ/dp/4811320670

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