良縁みなみ会 みなみようりさんインタビュー

今回は、良縁みなみ会のみなみようりさんにお話をお伺いしました。

会員様はご紹介のみ、そして男性会員の方ばかりという珍しいタイプの結婚相談所を運営されていらっしゃいますが、そこには数々のドラマがあったとのこと。

結婚相談所を立ち上げることになった経緯や、これからの展望などをお話くださいました。

なぜ、結婚相談所を始めることになったのですか?そのきっかけについて教えてください。

結婚相談所は、ご紹介で会社員時代に副業としてはじめました。なにか天職を見つけたいと探してはいたものの、当時39歳の初婚彼氏なしの状態で、まさか結婚相談所で独立するとは思ってはいませんでした。

私は今まで実家が裕福ではなかったので、幼少期から「自分の天職を見つけ、好きなことでお金の自由を得たい」、「お金持ちと結婚してお金の不安から逃れたい」と思っていました。しかし実際は、その理想とほど遠く派遣やベンチャー企業などで合わない仕事と人間関係で、リストラを含めた転職を繰り返していました。自己実現したいけれど、私は何がしたいのか何ができるかが分からず毎日もやもやと不安な日々。転職のたびに本を読み漁り、カウンセリングを受け、自己分析を繰り返し、どうやったら天職にたどり着けるのか悩んでいました。4社目の会社をリストラされた時は、今度こそ天職で独立しようと決意し、5社目の会社では、必ず在籍中に何かみつけて独立起業しようと考えました。

当時相談していたカウンセラーから「ワクワク楽しいことをやっていたら天職に結びつく」とアドバイスを貰い、私のワクワクリストを作成。その中で、楽しいイベントをしてみんなに喜んでもらうということを実現するべく、初めて一人で街コンを企画し開催しました。

会社の先輩後輩、友人を巻き込み、当日は大雨の中に男女120名を集めて大成功。私の自信につながり、「ひとりで120名の街コンをやった人」というキャッチフレーズも出来ました。

5社目の会社では「自分の好きなことで独立し、お金と時間の自由を得る」ために周りの方々に「私のやりたいことと得意なことは〇〇ですが、何になったらいいと思いますか?」と聞いて回り、数珠つなぎで様々な方をご紹介いただきました。その中で「街コンをやっている会社」をご紹介いただき、そちらが結婚相談所の代理店もやっていたのです。

結婚相談所は働いたこともなければ、利用したこともありませんでしたが、もともとが世話焼きで、ちょうど4名の会員様をみつけたのでスムーズに副業からスタートすることにしました。

 

屋号の由来について教えてください。

私はもともと新しい情報を収集し、目の前の方に役立ちそうな情報や人を紹介することがとても好きです。

“つなぐ”ということを常々やりたいと思っていましたので、「私からつなぐ良い縁」という意味を込めてこの屋号にしました。

 

南さんご自身は、どのような婚活をされていらっしゃったのですか?

私の実家が裕福ではなく、自身の頭や容姿にもコンプレックスがありました。そのため、不安を解消するための手段として「お金持ちで学歴が高い方と結婚したい」と考えていました。高学歴・高身長・高収入といった三高の方との出会いばかり貪欲に探し、合コンは2,000回以上、ネット婚活はマイナーな時代から8年ほど継続して行っていました。20代の頃は週4名とデートをしていましたね。ですが、どんなにたくさんの人と出会ってもうまくいかず、結婚には至りませんでした。自分の根本的な問題から目を逸らし結婚相手で解消しようとしたので、うまくいかなかったんだと思います。

 

結婚相談所を始めるにあたり、IBJ以外は検討されましたか?

結婚相談所を始めた当初はIBJではなく、良縁ネットという結婚相談所の連盟が入り口です。先にもお話ししましたが、街コンに携わられていた方がそちらの加盟店でしたので、他のところは調べずにそこに決めました。

IBJの加盟店になったのはここ2年ほどなのですが、会員層やシステムの使いやすさ、私が目指すターゲット層とちょうど合っていましたので、IBJへの加盟を決めました。

会員層は男性がメインだとお伺いしましたが、それは立ち上げ当初からなのでしょうか?

そうですね。理由は2つあって、一つ目は自分自身がアラフォーで初婚だったので、同じような境遇の女性にアドバイスしにくかったということです。二つ目は自身の婚活経験で出会った独身男性にアドバイスしたいという気持ちが強かったからです。

婚活市場にいる男性は、SEや研究職の方などコミュニケーションが不得意で恋愛経験が少ない方が多いです。対して、女性はコミュニケーション能力や経験値が高い方が多く男女でつり合いが取れない。せっかくお見合いでお会いしても会話がかみ合わないことも多々あります。ですが、お断りする男性に面と向かって「〇〇だから嫌だった」とは言いにくいですよね。妻か彼女であれば、パートナーに本気で良くなってほしいと思うので本音を教えてくれますが、婚活市場では本当のフラれた理由はわかりません。この男女差を埋めるために男性の質を上げていくことが必要不可欠だと思いました。

例えば、デートの前日まで連絡しない、段取りが悪いというのは女性側に不安を与えてしまうものですが、慣れていない男性にとってはわからないものです。

そのような男性に色々とお伝えして男性も自分の課題が明確になり改善され、女性も出会いの質が上がり、結婚していくということが嬉しかったですね。

 

婚活を部活に例え、「部室」「練習」「試合」を通して自己成長すると解いていらっしゃいますが、具体的に教えていただけますでしょうか。

婚活において女性との出会いは本番で、部活で例えると試合本番です。婚活市場で恋愛経験がない人がいきなり試合に出ても負けてしまいますので、敗因がわからないまま疲弊しないために練習を積んでいただきます。

それでも敗れることはありますので、同じ婚活をしている仲間と話し合えるような部室に似た場を設けています。さらに、試合でうまくいかなかった課題を明確にし、クリアするようなレッスンも行うようにしています。

例えば、立ち振る舞いや女性のエスコートの仕方、手を繋ぐタイミングなど、いろいろなジャンルの先生を呼んで講義をしていただいています。

そういうことを通して、本当にその方の人生が良くなるような講座をどんどんやっていきたいですね。それこそ、親や仕事のことで悩んでいる方も多いものです。これらが全部クリアになると自然と婚活もうまくいきますので、リアルに出会う、そして自分自身が良くなるような場を提供しています。

 

講師の方を呼んで、様々な講座を開催されていらっしゃるのですね。

私はスペシャリストではなく、その人が良くなるためのプロデューサー的な役割を担っているつもりです。婚活では本質的、心理的な側面が根深いので、それぞれの専門家と私と会員さんの3人で進めていくようにしています。

講師をしていただく方たちは、自然と私が引き寄せていますね。

セックス講座の講師は、たまたま近隣で開催していた講座で出会い、私からアプローチしました。

元モデルの方にも立ち振る舞いなどを教えていただいているのですが、こちらはご紹介からのご縁です。

自分のコンプレックスを抱えたままお相手を選ぶと、やはり、相手を査定する要因となってしまいます。ですが、自分が満たされていれば、相手の言動を認める余裕も生まれます。

その部分を追求していかなければ、お互いスペック(年齢、年収、学歴、容姿など)が良い同士、ピラミッドの頂点の方同士しか結婚できないのではないでしょうか。

結婚相談所をやっていて、どのようなことにやりがいを感じますか?

私がご紹介した人や情報、アドバイスで幸せになっていくことにやりがいを感じます。これまで私も婚活をしてきて色んな方に出会ってきました。デート中に、ケチやダサい、察してくれない等。「ここがなかったら、この人と付き合えるのに」ということを感じていましたが、本音は言えませんでした。

そのような経験を踏まえて考えてみると、友達や恋愛相手と思われている人から「あなた、洋服変えた方がいいよ」「ケチだから、こういう場面ではお金を出した方がいいよ」とは言えませんが、結婚相談所の仲人の立場だからこそ言えると思っています。

私が結婚相談所の開業前に、様々な出会いのイベントを開催しているとき、毎回私のイベントに参加してくれる男性がいました。彼は髪の毛が薄く洋服はオタクファッション。女性との会話も苦手で毎回進展はありませんでした。私が彼の隣に可愛い子を横に座らせ、連絡先交換を促し、代わりにデートのアポ取りまでしてあげたとしても、それから先に進みませんでした。

そんな彼に私が「本気で結婚したいですか?」と問いかけたところ、彼も「変わりたい」と言ってくださったので、一緒に本気で婚活に取り組み、一年後には晴れて成婚されたという出来事がありました。

成婚された彼からは、「南さんに出会って、僕は下着以外全部変わりました。」と言われましたが本当にその通りで、洋服も財布もボールペンも全て買い換えてもらいましたね。当初の彼は、リュックに謎のキーホルダーやお守り、首には磁気ネックレス、ケミカルウォッシュのジーンズのオタクファッションでした。一緒にお店へ行って店員さんを捕まえ、プロの意見も聞きながらZARAやスーツカンパニー、ユニクロを駆使してシンプルだけど色気がある全身をコーディネートしました。そのほかにも女性への気遣いやお金の使い方、持物など、気になる点は本音でお伝えしました。その結果、彼のお見合いプロフィールの写真が素敵だということで女性からお申込があり、その女性と結婚して今ではお子様にも恵まれ幸せそうです。

彼は42歳で当会に入会するまで、今まで自力で婚活パーティや合コンで頑張ってきましたがまったく成果がでませんでした。出会いがあって成果がでていない男性は、女性からの意見を取り入れ、結婚相談所のように真剣に結婚したい方と出会える場があれば結婚できるんだとわかりましたね。

 

なかなか成果が上がらない会員様に対して、どのような対策をされていますか?

結婚相談所市場では女性6割・男性4割。さらに女性はコミュニケーション力や社会経験は高いのですが、女性と釣り合う男性は同数ではありません。

女性は海外旅行に行ったり、ホテルのバーや素敵なレストランに行くのが日常ですが、恋愛経験の少ない男性は、そう行った場所が初めての方も多いようです。

以前は私が強制的に「女性はこういうことを求めているから、こうしましょう」と押し付けていましたが、本人がどう在りたいかを考える前に婚活お受験マニュアルをお伝えするのは違うのではないかと思いました。今はご本人がどう在りたいかを聞いてからアドバイスをしています。

会員様はご紹介がメインだとお伺いしましたが、どのような経緯でこちらの結婚相談所へ入会される方が多いのですか。

スタート当初こそ街コン参加者から4人誘ったのですが、なぜこれだけ順調に集まったのかというと、その年の年末に不思議な出会いがあったからです。

私がとあるカフェで、「今の婚活業界は、女性が大学生、男性が幼稚園くらいの経験値でつり合いが取れない、これをなんとか女性と対等に話せるくらいのレベルにさせなくてはいけない」「世の婚活男性はふられた理由を教えてもらえず何度もNGを出していてかわいそうだから私が教えてあげたい」というようなことを熱く語っていたところ、3メートルくらい先からずっと私を見て話を聞いている人がいたのです。

その人が後に出会うビジネスパートナーになるのですが、ずっと3時間くらい熱く喋っていたら、こちらにきて「僕は同じ業界の者ですが、あなたの考えは素晴らしく、僕と同じ理念なので一緒に仕事しましょう」とビジネスナンパされました。その方が男性だけ集めた婚活塾を開催しており、そこから毎月5名くらいご紹介をいただいていたので集客には困りませんでしたね。

 

これからの展望についてお聞かせください。

私は、お見合い以外でのリアルな出会いの場を創っていますが、今後は更に内容も規模も拡大していきたいと思っています。婚活者の自己分析(今後どう生きていきたいか考える)や、気づき・学びがある出会いの場

この業界に入って、婚活男女は自己肯定感が低い方や、親からの影響が強く親離れ・子離れしていない方がとても多いと感じました。主体的に考えられず、お相手や仲人のせいにして不満を言う方もいます。独身時代の私もそうでしたがお相手にスペックを求めるのは「自身の恐れや不安を相手によって解消しようとしている」からではないかと思っています。

結婚相談所は結婚に前向きな人がスペック(年齢、年収、学歴、身長等)が分かる状態で在籍し、仲人の手厚いサポートがある素晴らしいシステムです。しかし、結婚生活はお相手のスペックや緊張したお見合いの場ではイメージできわかりません。

離婚の原因第一位は価値観、性格の不一致。それらは、実際にいろんな場を一緒に体験したり、共有することでわかるのではないかなと思っています。その前に「自分がどう生きたいのか」を考え、どんなお相手だったら良いのか自己分析が必要だと思います。

 

最後にお伝えしたいことがあれば、一言お願いできますでしょうか

私は悔いのない人生を歩みたいと思っています。そのためどうやったら運命のパートナーや仕事と出会えるのかをずっと模索してきました。自身の経験から、恐れや不安から選択した行動はすべてうまくいかず、本当にワクワクすることを選択したら人生が好転しはじめました。婚活は受験や就活と異なり、傷ついた悩んだり傷ついたりすることが多いですが、一つ一つの経験がいずれ実を結び、無駄なことはありません。婚活を通して、今後の人生をどう生きたいのかを考える場になればいいですね。

いかがでしたか?
ご自身の婚活経験をもとに、会員様に対して何が足りていないのかを的確に見抜いてアドバイスされていらっしゃるので、たくさんの方から頼られているのだと感じました。
独自のホームページは作っていらっしゃいませんが、良縁みなみ会の情報はこちらから確認することができます。

良縁みなみ会
https://www.ibjapan.com/area/tokyo/06827/

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