アーチ結婚相談室 木村惠さんインタビュー

今回は、大阪梅田からひと駅の南森町で結婚相談所をされていらっしゃる、アーチ結婚相談室の代表、木村惠さんにお話をお伺い致しました。

相手を包み込むような優しさがありながら、大切なことは毅然とした態度で伝える姿に惹かれる方も多く、木村さんを慕ってこちらの結婚相談所に登録されている会員さんもたくさんいらっしゃいます。
開業されてからのご苦労や、結婚するために必要なポイントなどを色々と教えていただきました。

代表の木村惠さん

結婚相談所を始められたきっかけについて教えてください。

かつては広告代理店も運営していました。ですが、時間がコントロールしにくいことなどもあり、子供が小さくても裁量の幅が大きい結婚相談所に興味を持ったことがきっかけです。

それまでは、営業など自ら動くタイプの仕事をしていたのですが、結婚相談所というのは基本的に待つという姿勢が必要で、そこに慣れるのが本当に難しかったですね。

 

連盟に所属される前は、個人で仲人業をされていたのでしょうか?

私個人として、仲人業はしていませんでした。
しかし、子ども服の縫製業を営んでいた実家には多くの職人さんたちがおり、その方々に対して結婚のお世話を母がよくしていました。

かつては、どの家庭に応接間があったものですが、そこで男女がお見合いしていることも珍しくありませんでしたので、結婚相談所を開業することに対してハードルが低かったのかもしれません。

 

結婚相談所を始める前は、どのようなお仕事をされていらっしゃったのですか?

大学を卒業して最初に就職したのは、出版広告代理店です。
しかし、就職して7年余り経った時に実家の父が倒れてしまって。しばらくは、家業を手伝っていました。
父が退院してからも手伝っていたのですが、自分でも何かやりたいということで自ら広告代理店を運営するようになりました。

そんな中、ちょうど25年前になりますが、“エフエムもりぐち”という放送局が立ち上がりました。それまでラジオのことは全然知らなかったのですが、自ら出向き「広告代理店をさせてもらえませんか」と提案したところ受け入れていただき、それ以降、エフエムもりぐちの広告代理業に携わっていました。

しばらくは、コミュニティ放送局に関わる仕事をしていたのですが、トップが定期的に変わることで会社の方針自体も変化し、結果的に広告代理店を使わないということに決まったのです。私自身もその方針に納得し、そこでラジオからは退いたという形ですね。

開業されてから、どのようなことに苦労されましたか?

結婚相談所は、営業したからといってすぐに結果が出るものではありません。どうしても、受けに回ってしまうので始めてから5年くらいは開店休業状態でした。

今までは、こちらから出向くスタイルの営業だったのに対し、待つという姿勢が私にとって大きなギャップとして感じられました。自身で広告業を営んでいたので、結婚相談所の広告を出しても反応が悪いことはデータとして認識していましたが、あまりに反応が少ないので広告も含めて試行錯誤をしながら取り組んでいましたね。

また、開業当時、私が加入していた連盟は関西地区の会員が少なかったことに加えて、閲覧できるプロフィールがA4サイズの紙に12人分びっしり載っているというものでした。顔写真はありましたが、当然、一人当たりの情報は少なく、会員番号と年齢・職業・学歴・年収・簡単な紹介文程度の記載だったこともあって関西では受け入れられにくいものでした。

パソコンがない時代でしたので、毎週、冊子が届き、その中からご紹介できる方を探していきます。全てチェックしてから必要に応じてモノクロでコピーし、会員さんと一緒に確認するという形を取っていましたが、それでも東京在住の方がほとんどでしたので、お見合いを組めるような相手が10人もいないという状態でした。

 

いつ頃、転換期を迎えたのでしょうか。また、そのきっかけについて教えてください。

開業して5年ほど経った頃に、これまでとは別の連盟に入ったことがきっかけです。その連盟では、関西で初めてプロフィールをイントラネット上でデータベース化するということもあって参加を決めました。

でも、加盟当初はまだイントラネットが完成しておらず、そこでプロフィールを閲覧することはできません。その代わり、A4サイズの実写の写真が貼られているプロフィールを1枚ずつ購入して情報を得るのです。
紙の資料でしたが、これまで取り扱っていたものとは異なり、様々な情報が掲載されていることに驚きました。
そして、イントラネットのリリースまでの数か月間、このプロフィールを何千枚も購入することで、やっとご紹介できる体制が整ったのです。

しかし、紙の資料でしたので、記載事項の変更はひとつひとつ手作業で修正する必要があります。とても手間がかかるということで、次第にイントラネットの開設を待つようになりました。
開設後は、以前よりも格段に会える人数が増えたこともあり、初めてのご成婚に結びつけることができました。

 

大阪府守口市役所で出会う「もりコン」に携わっていらっしゃいますが、そのきっかけについて教えてください

もりコンの開催については、市ではこれまで前例のない取り組みということで、私から提案をさせていただきました。

かつて、守口市役所が入庁していた建物は非常に古かったのですが、ちょうど2年ほど前、旧三洋電機本社ビルを買い受けて改修することが決まりました。もちろん、改修したばかりということで綺麗でしたし、元々は会社所有のビルということで会議室も豊富でした。守口市がその会議室を一般に貸し出すということを知り、ちょうど譲り受けたばかりのパーティ用の名札などが手元にあったことも重なって、男女5人ずつ、10人ほどでの出会いの場を作ろうと思いました。

 

婚活や結婚において、関西地方に特有の文化などはあるのでしょうか?

他地域との大きな違いは、親の介入ですね。親の影響力が強いのが関西です。
そのため、会ってすぐプロポーズということは少なく、段階を踏んでご成婚という形が一般的です。そうしなければ、土壇場でひっくり返ってしまうことも稀ではありませんから。

それを強く感じたのが、あるセミナーで知り合った都内で活動されているウエディングプランナーの方と話していた時です。
関西では、ウエディングドレスを選びに行く時、ご本人とその親御さん、そしてできればお相手の御両親にも声をかけます。ご主人はその時々に応じてということになりますが、結果的には、4〜5人でドレス選びに向かうこともりめずらしくありません。

例え、お相手の御両親がいらっしゃらなかったとしても、「一緒に行きませんか」と声をかける配慮も必要ですね。そのような事情をお話すると、関東圏ではそういうことは考えられないということで、大変びっくりされていました。

そして、最も大切にしているのは、プロポーズを受けてからのおふたりのスタンスです。私はよく「あなたたち二人が両家の代表委員なので、皆さんの意見を全部吸い上げて理解しておかなければ、両家顔合わせの時にまとまらないまま終わってしまうこともありますよ」と話します。やはり、ここを意識するのとしないのとでは雲泥の差が出てしまうので、慎重に何度もお伝えするようにしています。

また、結婚報告時の服装や手土産についてもアドバイスしています。
他の相談所での話ですが、ご挨拶に伺って女性が靴を揃えなかったためにお祖母様からNGが出たケースもありますので、細かいところまで指導しなければなりませんね。
家族それぞれの意見を受けて気持ちが揺らがなければ良いのですが、「おばあちゃんの言う通り、あの人は良くないのかも」と迷うようでは、ご成婚には結びつかないものです。

親の介入という点では、男女問わず親御さんと一緒に結婚相談所へいらっしゃることも珍しくありません。また、お見合いや交際に関しても親の意見に振り回されることもあるので、結婚のタイミングを何度も逃してしまうということもあります。
実は、関西はお子さんの自宅率が高く、一人暮らしをさせていない家庭も多いのですが、その背景には一人より二人で住む場合の効率の良さや、家庭から外に出すときは結婚するときだという意識が高いからだと考えられます。

アーチ結婚相談室のこだわりについて教えてください。

30名限定の少人数制だからこそ、それぞれに合わせたきめ細かいサポートができますし、何よりご成婚に結びつけるということにこだわっています。

実は、昨年からこちらの事務所で婚活意見交換会も始めています。
これまで、おしゃべり会と称して婚活中の女性が気兼ねなく語り合える場を提供していましたが、少しスタイルを変えて、男女、2人ずつで小規模な出会いの場も作るようにしました。

そうは言っても、お見合いと同じように、その場でマッチングも連絡先の交換もしません。興味のある方がいれば、私に連絡してもらうという形にしています。
少人数だと結構、色々と話せますしお相手の価値観も知ることができます。

 

成果が上がらない会員様に対しては、どのようなお話をされていらっしゃいますか?

成果が上がらない方は、自分で何が原因なのかわかっています。ですから、その方の目的をはっきりさせてあげるようにしています。

お見合いを組むために事務所を訪れる方もいれば、こちらに来て私と話すことで婚活のストレスを発散するという目的の方もいらっしゃいます。
後者の方に関しては、同じことを繰り返していてはご成婚には結びつかないということもお伝えしますが、それぞれの目的を尊重するようにしています。
ただし、交際中のお相手がいるにも関わらず、本人の気持ちが二転三転するような場合、伝えるべきことはハッキリと伝えるようにはしています。

 

最後に、伝えたいメッセージがあればお願いします

結婚したい人を結婚させるのが、結婚相談所だと思っています。
しかし、結婚したいと考えていらっしゃる方は、すでに結婚相談所に登録していたり、アプリを活用しているなど何らかの活動はされているのではないでしょうか。

私としては、そこにまだ至っていない若年僧や結婚したくないという方々、そして、子供の世代にも結婚の良さを伝えていきたいと思っています。

 

いかがでしたでしょうか?
少人数制のアットホームな雰囲気だからこそきめ細かく、そして、時に厳しく婚活をいっしょに走り抜けてくださるのは木村さんのお人柄があってこそだと感じています。
アーチ結婚相談室で行われる意見交換会などは、会員様以外も参加できるそうなのでご興味のある方は問い合わせてみてはいかがでしょうか。

 

<関連サイト>
アーチ結婚相談室
https://www.archkekkon.com
アーチ結婚相談室 Facebookページ
https://www.facebook.com/archkekkon/
もりコン
http://c-talk.biz

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