“言葉は言霊”とは、発した言葉には魂が宿りその言葉が現実となるという意味が込められています。このことわざを、誰でも一度は耳にしたことがあるでしょう。ですが、「それは迷信!」「そんなはずない!」と高を括っていませんか?
「言葉には魂が宿る」といわれるとスピリチュアル的な意味合いが強く信じられないと思う方が多いでしょうが、実際に発する言葉によって幸せを引き寄せることも、逆に不幸を引き寄せることもできるんです。
例えば、新人のAさんとBさんに大切な仕事の依頼をしたとしましょう。
両人とも経験が浅く、不安な気持ちがあります。
そのためAさんは「自分にはまだ無理です。」と発言します。この言葉を発しときのAさんの表情を想像してください。眉毛が八の字に下がり、いかにも頼りがいのなさそうな顔ではないですか?そんな人に大切な仕事を任せられませんよね。すると、せっかくのチャンスをふいにする→経験が積めない→仕事を頼まれない→自信を無くすという負のループに陥り、本当に大切な仕事を任せるのが“無理”な人になるんです。
一方、Bさんは不安があるものの「頑張って成功させます!」と前向きな発言をしたとしましょう。このときのBさんは、希望に満ち溢れた明るい表情で頼りがいがあります。指示を快く快諾した、向上心のある社員だという好印象も与えられるはずです。前向きに頑張ろうとしている人の側には、多くの人が集まるもの。先輩の教えを吸収しながら、貴重な経験を積むことができます。すると、自信が生まれる→新たな仕事にも挑戦する→経験を積める→“成功”体験がどんどん増える、というわけです。
また、よく口にしてしまうのが「疲れた」という言葉。家に帰った時に「今日も疲れたー」とつぶやくと、途端に体がドッと重たくなりソファーに倒れ込みたくなりませんか?
そして、“疲れた”と感じるのは本人だけではありません。家族やパートナーがいつも「疲れた」と口にしていると、肉体的には問題なくても精神的に疲れてしまいますよね。ネガティブな発言は、自分自身だけではなく周りまでも巻き込んでしまうんです。
ネガティブ発言は、ポジティブ変換するようにしましょう。
「疲れた」ということは、1日精一杯過ごした証拠です。それは「今日も充実していた」ということ。こう言いかえるだけで、頑張っている自分が誇らしく感じませんか?自分自身を肯定することで、新たな意欲や活力がわき、さらに充実した日々を送ることができるでしょう。また聞いている方も、自分もそんな毎日を送りたいというプラスの刺激になるものです。
人に指摘する時や仕事教える時にも、言葉選びは重要。ついつい「あなたは仕事が遅い」「優柔不断すぎる」などと言ってしまいがちです。
そういう人は、ひとつの物事についてじっくり考察したり、丁寧に作業したりすることが多いです。長所にもなりえる性質を、短所としてしかとらえられないのは問題です。
頭ごなしに「仕事が遅い!」と発言するとその長所を潰すだけでなく、本来の仕事のスタイルが崩れミスを引き起こし、実際に仕事が遅くなる可能性が高いです。
成長をさせるうえで指摘することも大切ですが、それにプラスαでアドバイスを付け加えるのがおすすめ。
「作業がちょっと送れているから、この部分は簡素化するとスピーディーになります。」といった具合です。委縮させるようなネガティブな発言をして結果的に悪循環を招くよりも、アドバイスと明るい未来をイメージさせる言葉をプラスすると、ずっといい結果を得られますよ。
実際にいつも後ろ向きな発言をする人と前向きな発言をする人では、人に与える第一印象や行動力に大きな差があります。
言葉を発した時、最初にその言葉を耳にするのは自分自身です。ネガティブな言葉が口癖になっている方は、知らず知らずのうちに潜在意識の中に刷り込まれてそれを完全に払拭するのは難しくなります。
ネガティブな言葉を発する時の自分の顔を鏡で見てください。眉間にしわが寄り、近寄りがたい雰囲気になっていませんか?心の中もドロドロとした感情が渦巻き、次に続く言葉も悪意をもった嫌な言葉を吐き出しそうになっていますよね。そんな負のオーラをまとっている人に関わりたいと思う人はいません。また、悪口を言っている人は、自分もどこかで悪口をいわれています。言葉はブーメランのように自分に返ってくるのです。
逆に、いつでもポジティブな発言をする人はどうでしょうか?ニコニコと明るい表情で、同じようにポジティブ思考の人が集まり、相乗効果でハッピーな日常が生まれます。
結果的にプラスのオーラをまとう言霊は幸せを、マイナスのオーラをまとう言霊は不幸を呼ぶものです。
言葉の言霊を味方につけるためにポジティブな言葉選びをするクセをつけて、自分自身も周りの人もハッピーに過ごしてくださいね。
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