他人との会話の中で、相手の話を自分の話や好きな話題にすり替える『会話泥棒』をしていませんか?
この『会話泥棒』は、多くの人をイラっとさせ、疲れさせる行為です。
「私が話している最中なのに、『それ、私も~』『私なんか~』って自分の話にすり替えるアノ人には、もうウンザリ!」
…そういう声を、実際によく聞きます。
会話泥棒は、人にストレスを与えるとても迷惑な行為なのですが、知らずにやってしまっている人は後を絶ちません。
なぜ、人は会話泥棒をしてしまうのでしょう?
会話泥棒はなぜ嫌われるのでしょう?
会話泥棒にならないようにするためには、どうすればいいのでしょう?
今日は、『会話泥棒をしてしまう心理と、会話泥棒が嫌われるワケ』そして『会話泥棒を辞めて聴き上手になる方法』についてお伝えします。
■なぜ?会話泥棒をしてしまう背景にある心理
会話泥棒をしてしまう背景にある心理としては、主に次のようなことが挙げられます。
1.場を盛り上げようとしている
相手の話がいまいち盛り上がりにかけるし、自分にとってツマラナイので、気の利いた話で盛り上げようとする『サービス精神』から、つい相手の話を遮り自分の話をしてしまいます。
2.自分をアピールしたい
会話泥棒をしてしまう人は、「自分の印象を良く見せたい」もしくは「自分を認めてほしい」という思いが強すぎる場合も、とても多いです。
自分に好印象を持ってもらいたいあまり、そして自分のがんばりや実力を認めてほしいあまり、自分の話をしてアピールしようとするのですね。
「自分が話の中心にいたい」という心理もあります。
■会話泥棒が嫌われる理由
会話泥棒をする人には悪気はなくとも、その行為は人を不快にさせます。
まず、話を盗られた相手は、不完全燃焼な思いを抱きます。
周りの人も、話が途中で終わってしまったことにストレスを感じているかもしれません。
また、会話泥棒をして、相手に話を戻そうともせず延々に自分の話を続けるあなたに対して、「自己主張の強い人だなあ」「空気の読めない人だなあ」「コミュニケーション力が低い人だなあ」と、周りの人はウンザリするでしょう。
自分の話をすればするほど、場の空気は良くなるどころか悪くなり、あなたに対する周りの印象も悪くなる…というわけです。
■会話泥棒を辞めて聴き上手になる3つの方法
ここからは、会話泥棒を辞めて、人を幸せにする聴き上手になる方法を3つお伝えします。
1.相手の話を最後まで聴く
まず、とても基本的なことですが、相手の話は最後まで聴くこと。
相手の話の最中に、あなたの頭の中に話したいことが思い浮かんでも、喉元まで言葉が出かかっても、グッとガマンです。
相手の話の内容に対する質問や感想はアリですが、自分の話を途中で挟むのは禁物です。
相手の話が一段落つくまでは、意識の矢印を『自分』ではなく『相手』に向けて、相手の話に集中しましょう。
相手の話に相槌を打ち、「それで、それで?」と興味深げに話を促すことで、相手は気持ちよく話すことができ、あなたに好感を抱くでしょう。
2.相手の感情に寄り添う
相手の話を最後まで聴いた後は、すぐ自分の話題に入るのではなく、相手の気持ちを受け入れる言葉を伝え、相手の感情に寄り添いましょう。
「大変だったね」
「よくがんばっているよね」
「それは嬉しいよね」
「良かったね」
などなど…。
このとき、相手が会話の中で述べた言葉をそのまま繰り返して伝えると、より効果的です。
(例)相手「これだけがんばってるのに誰も認めてくれないから、嫌になっちゃうよ」
自分「それは嫌になっちゃうよね~」
相手は「私の気持ちを分かってもらえた」と感じ、会話に満足感を得るでしょう。
また、あなたへの好感度も増します。
3.自分の話をする場や機会を定期的に持つ
そもそも、他人にとって迷惑な行為『会話泥棒』をしてしまう人は、自分の話をする機会や自分の話を聞いてくれる人がなかなか存在せず、心のコップが満タンになっている可能性があります。
心のコップが満タンになっていると、人の話を聴けません。
なので、会話泥棒をせず人の話を聴けるようになるためには、定期的に自分の話をする機会や場を持つことが大切です。
信頼できる聴き上手の友人に「ちょっと私の話を聴いて!」と伝え、話を聴いてもらう機会を定期的に作ったり、カウンセラーやセラピストにお金を払って聴いてもらうのもおすすめです。
聴き上手の友人が近くにいない、カウンセラーやセラピストのところに行くには勇気がいる、という場合は、『書く』ことをおすすめします。
自分のことを『書く』行為は、自分の話を人に聴いてもらうのと同じような効果があります。
今は匿名で無料のブログを誰でも開設できますから、ブログなどに自分の話や自分の気持ちを書いて発信してみてはどうでしょうか。
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話の腰を折る会話泥棒にならないよう、注意したいですね。
もし、会話泥棒をしてしまった場合は、「ごめんなさい、話の途中に割り込んじゃって。続きを聴かせてもらっていい?」と言うだけで、場の雰囲気もあなたへの印象も変わります。
心がけてみてください。
会話泥棒をする人が減り、人の話を聴ける人が増えたら、コミュニケーションはもっと豊かになり、幸せな気分で会話を楽しめる人が増えるのではないでしょうか。
執筆者/黄本恵子
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