今回は、Jun marriageの代表、泉淳子さんにお話をお伺い致しました。
恋愛が苦手な男性をメインに相談を受けていらっしゃる泉さんは、物腰がとてもやわらかく、どんな悩みも受け止めてもらえそうな雰囲気をまとっていらっしゃいます。
数ある結婚相談所の中でも、男性専門でされているケースは少ないので、今回はそこに至る経緯などもお聞かせいただきました。
結婚相談所を始めたきっかけについて教えてください。
私は結婚が早く、社会経験が少なかったのですが、子供が大きくなってきたのを機に、社会復帰の一環として派遣の仕事をするようになりました。比較的、大手の企業へ行くことが多かったのですが、どこも独身女性が多く、話を聞いてみると恋人もいないのです。
ですが、皆さん可愛いらしいので、単純にどうして恋人がいないのだろうと疑問に思っていました。そして、彼女達と話をしているうちに、彼氏は欲しいということがわかったので、私の知り合いでIT系に勤めている方たちと合コンを企画することにしました。
でも、2回企画したもののカップルが1組も生まれなかったのです。さらに衝撃的だったのが、参加された方は皆、コミュニケーション能力が高かったにも関わらず、男性は男性、女性は女性と同性同士で話をしていたことです。
例えば、男性が女性に話しかけるものの、その質問にはすぐに返答せず、一旦、隣の女性に「どうかな?」と話を振るというような感じですね。
せっかくの機会なので、男女間で話せば良いと思うのですが、先ほどのように振る舞ってしまうので、男性もだんだんと自分に興味がないのだと感じ、結果的に連絡先を交換せずに終わってしまうのです。
終わった後に、「連絡先は交換しなくて良かったの?」と問いかけてみると「今時の合コンはこんな感じですよ」と言われますし、男性に至っては「連絡先を交換したとしても、そこから進展しないと思ったので聞かなかった」という答えが返ってきました。
実は、2回目に企画した時、気になる人がいると話す女性がいたので、「連絡先を聞いてあげようか?」と声をかけたところ、断られるのが辛いからやめておきますという返答が返ってきました。
その時、これは出会いがないことが問題ではないのだと感じ、いまどきの出会について考え、調べていくうちにIBJにたどり着いたという次第です。
2017年の6月に開業しているので、今年で丸三年になります。
こちらの結婚相談所に入会される方は、男性が多いのでしょうか。
そうですね。最初は女性が多かったのですが、一年半くらい前から男性が増えてきました。年齢層は30代、40代がメインで、最近はブログを読まれてご相談に来られる方がほとんどですね。条件がすごく良いようなエグゼクティブの方ではなく、恋愛経験がない方がメインで来られるので、イメージとしては保健室に来て相談を受けているような感じだと思います。
男性の場合、結婚相談所に入会される方というのは一般的な男性とは違っていて、女性との距離感がつかめなかったり、コミュニケーションが取りにくいことが多いのです。そのような方に対して「女性はこう思っているよ」「こうしてあげたらいいんじゃない?」とアドバイスしやすいですよね。
結婚相談所にいらっしゃる男性は素直ですので、アドバイスがするっと入っていきやすく、私には向いていると感じています。
交際経験がない方に対して、どのようなアドバイスをされているのでしょうか?
女性でも男性でも交際経験がない方は多いのですが、そういった方はまず、異性として相手に見られていないですよね。男性は特に、自分がモテたことがなく付き合ったこともないので自信がないですし、自分の殻に閉じこもってしまいがちです。もちろん、相手に気持ちを伝えられないですし、仮に伝えられたとしても、かなりストレートな形になってしまいます。
また、気遣いもできないことが多く、例えば、LINEでも一方通行な会話しかできないので、私との会話を通して学んでいってもらったり、実際に相手へ送る文章を一緒にチェックすることもあります。
結局、どうして相手がそういう態度を取るのか、LINEが返ってこない理由がわからないのが問題なので、アドバイスしながら理解してもらう感じになりますね。
成果の上がらない方に対して、どのような対応をされていらっしゃるのでしょうか。
全ての会員さんを同じところに持っていくことは難しいですよね。病気を治すためには、患者さんが薬を欠かさず飲むといったご本人の努力があってこそだと思いますが、婚活も同じで、結婚するんだという頑張る力が必要です。ずっと、私が手取り足取り首輪をつないで引っ張っていくわけにはいきませんしね。
やる気がない方というのは長くかかりますし、ダメだった時に這い上がろうとする気持ちが大切です。乗り越える自分の力がなければ、婚活の期間が長くなってしまうのは仕方ないことだと思っています。
結婚相談所をされていて、どのようなところにやりがいを感じられますか?
成婚以外では、会員さんが変わっていく姿にやりがいを感じます。
人が変わっていく過程というのは、家族などよっぽど距離が近い関係でなければ見ることはないと思うのですが、私も真剣にサポートしていますし、その真剣さが伝わった瞬間が何とも言えないですね。
これまで、特に印象深い会員さんはいましたか?
男性の成婚者第一号の方ですね。条件も良くプライドの高い方で、年齢は40代の方でした。その時はまだ、私のサポート力も十分ではなかったこともあり、成婚までに9か月かかりました。
彼は、自分をマイナスに見せることで変な笑いを取り、女性とコミュニケーションを取る方だったのが印象的です。例えば「電車を乗り過ごして次の駅まで行ってしまうことがよくあるんだよね」「ビンゴ大会で、自分が主催者側なのにビンゴになっちゃったんだ」という感じです。
恋愛が苦手な方やコミュニケーションができない方というのは、何かしら、女性に対して笑えないギャグを使ってリアクションを取ってしまう傾向があります。彼に対しては、それを改善するよう繰り返しアドバイスすることで、次第に女性の気持ちを理解しよう、優しく接しようという風に変わっていったのが嬉しかったですね。
このような男性というのは、女性に褒められた経験はほとんどないので、私が彼らの良さを引き出し、一つずつ自信をつけていくといった保健室の先生のような役割でいたいと思っています。
これまで、大変だったことがあれば教えてください。
男性は、自分の殻に閉じこもってしまいがちなので、その殻を開くために時間がかかりますし、中には、振られた女性を悪く言う方もいらっしゃいます。
おそらく、自分を防御するために悪口を言っていると思うのですが、それでは誰からも好きになってもらえません。特に、婚活女性は皆さん不安なので、自分もそういう目にあってしまうのではないかと感じてしまいます。それをしてはいけないと、ストレートにアドバイスしてもわかってもらえないのが大変なところです。
ただ、ここ最近入会される方は私のブログを読んでいる方も多く、婚活の初心者というよりも、婚活に悩まれている会員さんが増えてきています。そのような方に対しては、今までやってきたのは何だったんだろうと考えるところからスタートすると、3、4か月でみるみる変わっていくことができます。
婚活アプリを使っている方に向けた相談をされていますが、かなり珍しいのではないでしょうか。
そうですね。アドバイスの中心は相手選びであって、それが全てだと思っています。
婚活アプリで悩んでいるのは、女性が多いですね。結婚相談所と違って、かなりライトに使うことができるので、今は、普通の女性もかなり婚活アプリを使っています。
意外と、悩まれて相談に来られる女性は真面目なので、相手が遊び慣れている人だとこっちがいくら対応しても成婚することは難しいので、最初からそのような人にアプローチしないことをお勧めしています。
女性としては気遣いしてもらう方が嬉しいと思うのですが、それが上手な人は独身ではない可能性もありますし、一生懸命アプローチしてもあなただけではない可能性もあるわけです。そういう人を選ぶと苦労しますよね。
婚活アプリは、恋愛経験が豊富で得意な方は良いと思うのですが、経験が乏しい方が使っても、残念ですが成婚に結びつくことは難しいと思います。
結婚生活を続ける上で、必要なことは何でしょうか。
やはり、それは相手に踏み込む力ですね。
元気な時は誰に対しても優しくできると思うのですが、結婚は生活をすることですし、一緒に暮らしていくわけです。疲れていたり、元気ではないときに気を遣えるかどうか、相手もそうしてくれるかというのは大切な部分です。
婚活では、短い間で結婚を決めることになるので、うわべだけ取り繕うことはできると思うのですが、実際に生活をしてみると、うわべだけの付き合いは無理です。疲れているときに相手がどんな態度を取るのか、そういったことを婚活の中で知っていくことが必要ですよね。悪口もそうですが、会話などを通してポイントを拾っていくお手伝いもしています。
例えば、敢えて今日は仕事で疲れているということを、交際中の相手に伝えてみるのもいいかもしれません。それに対して、彼女が「大丈夫?」「今、仕事忙しいんですか?」と聞いてきたなら、それは気遣いができる女性ということになりますよね。
最後に、Jun marriageのこだわりについて教えてください。
自分の気持ちより、相手の気持ちが一番なので、それが理解できる自分になるというのがコンセプトです。相手の気持ちがわからない婚活を解決するところだと思っていただけると嬉しいですね。
婚活に疲れた人の駆け込み寺のような、保健室で話を聞いてもらっているような存在でいられたらと思っています。
<まとめ>
婚活をする男女が増えている昨今、アプリではなく結婚相談所の良さというのはサポート力や寄り添う力だと思っているのですが、今回お会いした泉さんは、まさにそのような部分を持ち合わせた素晴らしい仲人だと感じました。
恋愛下手で、異性と接することに戸惑う男性は是非、Jun marriageの扉をたたいてみてください。きっと、そこには優しく受け止めてくれる泉さんが話を聞いてくれ、一緒に成婚というゴールへ向かって進んでくれることと思います。
<参考サイト>
Jun marriage
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