こんにちは、おちさぎりです。
幸せな人生を歩みたい
この願いは人類共通のもの。
私はバルセロナに来て、今年で11年になりましたが、日本を出て生活をしてみる中で、「幸せ」について考える機会がたくさんありました。
それは、これまで私が考え、信じてきた幸せを「違う角度からみる」とても貴重な機会で、私が今幸せだと感じているのはこの経験のおかげです。
11年前までは、「そこそこ」幸せだけれど、「何かが足りない」といつも欠乏感があって、「完璧な幸せ」の幻を追い求めていた私が、バルセロナに来てから考えることになった「幸せの定義」について、今日はお話します。
【最新のスマホ、流行りのバッグ、話題のレストラン、全部揃っても「幸せ」にはなれない】
よく頑張った「ご褒美に」自分に贈り物をする。
それってとても素敵なことだし、ワクワクすることです。
最新のスマホを持ち歩く私
流行りのバッグをいち早く取り入れた私
話題のレストランに出かけて友人との会話に入っていける私
そんな「私」に気分もアップするのは確かですし、ご褒美はいつでも幸せな気分にしてくれます。
けれど、これが果たして私たちの「幸せ」なのでしょうか。
こういうご褒美は、「幸せ」ではなくて、「喜び」に分類され、その瞬間とても幸せな気持ち、嬉しい気持ちになってもその効果は一時的なもの。
次から次へと新しいモデルが出る、流行も変わり、話題のおしゃれなスポットもどんどん変化していきます。
その度に、その「最新」や「流行」を追いかけ回していたのでは、幸せどころか疲れてしまいますよね。
ご褒美が悪い、と言っているのではありません。
自分にご褒美を与えることは、自分で自分を評価する、大切にするという観点からも
ぜひ積極的に取り入れて欲しいことです。
ただ、それがイコール幸せなのではない、ということです。
なぜなら「幸せ」は、一時的な喜びではなくて、長い目でみた「生き方」「あり方」に直結しているからです。
【「一生懸命働いたご褒美に、スパで贅沢してリラックス」はフツウ?!】
私にとっては、ごくごく普通のことでした。
日本には「レディースプラン」がたくさんあって、女性向けの女心をくすぐるプランがたくさんありますよね。
バルセロナでは、あまり「女性向け」ということを売りにしてパッケージされている商品を見かけません。
普段は仕事で忙しいから、レディースプランを上手に利用して、大切な友人と温泉旅行へ行ったり、ちょっと贅沢をしてホテルのスパへ行ってリフレッシュ。
お金を溜めて海外旅行へ出かけて、5つ星ホテルに泊まり、ショッピングをしたり、ちょっとした観光をしてホテルのスパで癒される。
そんなスタイルで小旅行や海外旅行を楽しむのが、東京OL時代は「フツウ」でした。
その話を聞いた私の夫(スペイン人)は、とても驚き、次のように言いました。
「それなら、そんなに働かなければいいのに。リフレッシュのためにスパに行きたいから、仕事しているようなものだよね。」
(笑)
このコメントには、思わず私も大笑いしたのですが、これまで考えてもみなかった新しい視点でした。
夫の名誉のために申し上げると(笑)彼はとても働き者です。
平日は毎日オフィスに行き、決められた就業時間以上に仕事をすることも度々あります。
けれど、ONとOFFの切り替えがとてもはっきりしていて、家に仕事を持ち込むことはほとんどありませんし、仕事後や週末は家族と過ごす時間、自分のための時間として使っています。
【バルセロネーゼ流の幸せのヒミツ】
私の夫だけでなくて、バルセロナの人々は、ONとOFFの切り替えがとても上手で、
仕事と自分の時間や家族の時間をしっかり区別しています。
そんな切り替え上手なバルセロネーゼのエピソードをいくつかご紹介します。
- 仕事は仕事、休憩は休憩!しっかり切り替える
こちらには、バル(Bar)と呼ばれる、カフェのような場所があちこちにあります。
朝食から夕食まで食べたり飲んだりできる場所なのですが、カフェやバルでの朝食はバルセロネーゼにとって生活の一部です。
始業は朝の8時から9時の間で、お昼は14時頃からというのが一般的なので、お昼までお腹が持たない(笑)。
ですから、午前中10時半から11時頃にかけて、ちょっとした休憩を入れる人が多いのです。
その時に、簡単に食べられるものを持参する人もいれば、会社の近くのバルやカフェでプチ休憩。
バルセロネーゼにとって至福のひととき。
ランチも、デスクで食べている人を、こちらに来てから見かけたことがありません。
仕事は仕事。
休憩は休憩。
こちらもONとOFFの切り替えをしっかりしていて、よっぽどのことがない限り、休憩時間を目一杯リフレッシュに使い、午後の仕事に取り掛かります。
もしかしたらランチをデスクで食べながら、このコラムを読んでくださっているかもしれないあなた。
明日のランチはぜひ、バルセロネーゼ流にちょっと外に出たり、たまには休憩時間を目一杯使って見るなど、リフレッシュして午後のお仕事に臨んでみてください。
有給は完全消化が当たり前!「休みが取りづらい…」は存在しない?
スペインの会社員の有給休暇は年間23日程度。
職業や企業によって多少前後するものの、ほとんどの企業が22日から23日程度です。
夏になると、2週間会社が夏期休暇に入り、その期間に合わせて休暇を取るように、と言われる企業もあるようですが、一般的には好きな時に休暇が取れます。
これは、私が、会社勤めをしていた時びっくりしたエピソード。
人事部の同僚から内線がかかって来ました。
もう年末に近づいていた時のことです。
「さぎり、有給が結構残っているから、期限までに全日使い切ってね」と。
耳を疑いました!人事部からの内線電話でのコメントです!
日本でOLをしていた時、夏と冬に1週間の休暇を申請し、ボスに呼び出された経験のある私(遠回しに、年に2回も「長期」休暇を取るのはいかがなものかと言われました)。
会社が積極的に休暇を取ることを勧める環境に、心の底から驚きました。
ここでもONとOFFを大切にしているバルセロネーゼの流儀が見えます。
休暇をしっかりとってリフレッシュするからこそ、またよい仕事ができる、という考えなのです。
休暇が楽しみで、クリスマスとお正月が終わると、早速夏休みの予定を考えている人もいるのはここだけの話です(笑)。
【確実に毎日感じる幸せがアップするヒミツ】
日本は四季のある美しい国。
以前どこかで、
「桜の花びらがチラチラと散る様子を美しいと思うのは日本人だけ」と聞いたことがあります。
確かに、外国での暮らしが長くなっても、花びら(桜でなくても)や紅葉シーズンの葉っぱがチラチラ散る様子を見るととても美しいと感じ、感動します。
実はここに、毎日感じる幸せが確実にアップするヒミツが隠れています。
それは、私たちがすでに持っているこの繊細な「感動するココロ」をもっともっと、毎日の色々なところで生かすこと。
毎日仕事にプライベートに忙しい時だからこそ。
例えば、10分長く寝ていたい気持ちに身を任せるのではなく、10分早起きして幸せのために投資することに使って見る。
それは
いつもより丁寧にお肌のお手入れをするリラックスタイムのため
かもしれないし
お気に入りのお茶やコーヒーを入れて、ゆっくり味わいながらいただくため
なのかもしれません。
まさに私自身、ギリギリまで寝て、急いで身支度をして、朝食を流し込み、自転車を立ち漕ぎして満員電車に飛び乗る!というのが日課でしたが、バルセロナという全体的に時間の流れがゆっくりしている場所で暮らしているうちに、この感動するココロの感度が磨かれて来ました。
11年かけてじっくり磨かれた、感動するココロは
朝パンが焼ける匂いやコーヒーの香りを目を閉じて満喫し
パンにオリーブオイルを垂らすと聞こえる「プチプチ」という音に感動し
ちょっと休憩でテラス席で飲むビールに舌鼓をうつ
というような、ごくごく日常の中に溢れている小さな一コマに感動し、幸せを感じさせてくれます。
忙しい場所であくせくした毎日を送っていても、この感動するココロを意識して毎日を過ごして見ると、必ずそこから毎日の小さな幸せをしっかりキャッチすることができるのです。
【まとめ】
いますぐ幸せになりたい!もっと幸せになりたい!と思った時、まずできることは
幸せになるために必要なものを外に向けて探すのをやめること。
幸せを感じるために大切なエッセンスは、もうすでにあなたの中にあるからです。
感動するココロの感度をアップしていくことで、毎日なんども小さな幸せを感じ続けいくことで、あっという間に幸せな人生は叶えられるのです。
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